悲しくなったとき-道者のつよがり

悲しくなったとき-道者のつよがり

解説

人は誰でも気持ちが揺れ動く。時には悲しい方向に。特に道を行くことは常に損をすることである。報われない人生に嫌気がさしても不思議ではない。そんな道者たちのために、自分の気持ちを慰める話しも用意されている。悲しくなったら、それらを読んで元気を出すといいだろう。

第二十章老子の中では最も異質な章。誰でも突然の展開にびっくりするだろう。しかし、その詩的な美しさは際立っていると言える。理解者がいなくて辛い人には最大級の癒しかもしれない。しみじみと自分を卑下する気持ちで読み、最後の「我獨異於人、而貴食母。」だけはきっぱりと読んで気持ちに整理をつけるといいだろう。

要領が悪いと笑われたときは、第四十一章で笑い返せばいいだろう。

かつての仲間たちが出世して出遅れちゃったときは第五十三章だ。挫折や失敗も乗り越えられるぞ。特に不正な手段で昇った相手には圧倒的に有利な気持ちになるぞ。

実利主義者に「考えが甘いからそうなるんだ」と貧乏暮らしを馬鹿にされた。そんな時は第六十七章だ。反論せずに心のなかで自分に言い聞かせればいい。

社会から評価されずに不遇な貧困生活を送っているなら第七十章だ。見出されない辛さは隠れているんだとすりかえて飲み込め。